白い猫が死んだとき 2016.08.17

 

白い猫が死んだとき

私の髪はまだ短く 化粧なんてしたこともなかった
空き地の草や木の実を集めては心満たされて 
服についたひっつく実を懸命にはがしていた
 

白い猫が死んだとき
小さな子供たちはふざけて走りまわり
 沢山の大人は酒を飲んで嘘をはべらして笑っていた

 

けれど確かに猫の身体は温みをもっていて
その毛並みは心地よい柔らかさ

 
私はそのことを忘れてはならない

私はそのことを忘れてはならない

 

蝉の声を聴けば思い出すの
生きるちから 死の匂い